スカッとするニュースや女の子のライフハックをテーマにした情報を配信。
エンタメ
「The Vagina Monologues (ヴァギナ モノローグス)」観劇レポート
2009年8月17日(月)~23日(日)六本木の俳優座劇場で上演されていた、手話と朗読で語られる舞台「The Vagina Monologues (ヴァギナ モノローグス)」を観劇してきました。
「ヴァギナ・モノローグス」は、アメリカのイヴ・エンスラー作の脚本。25言語に翻訳され35ヶ国で上演された話題作です。日本では2006年に宮本亜門演出で初上演されましたが、今回は「サイン アート プロジェクト.アジア ン」のプロデュースで、手話と朗読を組み合わせた演出で上演されました。
性のタブーについて考える
「ヴァギナ」は、いわゆる女性器の事。
普段生活している中で、女性が女性器を意識する事はあまりない、もしくは皆無に近いでしょう。特に日本人は伝統的・文化的に、女性器は『陰』のイメージがつきまとっている気がします。新たな生命を育み、女性の日常生活に大きな影響を与えているのにも関わらず、ヴァギナについての悩み話すなどもってのほか。タブー視すらされています。
劇中では様々な人種、200人を超える女性たちへのインタビューに基づいた、様々なヴァギナについてのエピソードが手話と朗読で生き生きと語られ、表現されています。
ある人は、「暗くジメジメした倉庫のような存在」と表現し、ある人は「風が吹き抜ける草原のようだ」と表現するヴァギナ。人種・国ごとの性に対する概念の違いを感じるとともに、性に対するタブーとその概念について深く考えるきっかけになるのではないでしょうか。
タブーをエンタティメントに昇華した素晴らしい舞台
タブーである性を扱う舞台ですので、暴力に晒される性や同性愛、男女間の性についてなど、大変難しいテーマが随所に折り込まれています。そんなタブーを、手話と朗読をミックスして表現することで、時に大笑いしてしまうほど底抜けに明るく、時に息苦しくなるほどシリアスに、一つのエンタティメントに昇華して表現するその手法に感動しました。
手話演技のパワフルさが愚直なほど最後尾の席まで伝わり、朗読演技が更に細やかに物語を作り上げる。双方があわさる見事な舞台です。また、日本上演に際し、劇中では「アキバ風○○」といった日本のカルチャーを取り入れた表現も折り込まれています。そこでは思わず声をあげて笑ってしまうほどです。
ウーマンパワーが生み出した舞台
今回の上演は、キャスト、スタッフ全員が全て女性だということにも注目です。
女性の間でもなかなか会話できないことを、あえて女性だけのチームでタブーへの挑戦のプロセスでぶつかる壁に挑戦する姿勢が、東京ナイロンガールズがイメージする「しなやかで強い女子像」にあてはまります。自分なりにヴァギナと性に対する意識を常に持ちたいと感じました。
大橋ひろえさんインタビュー
上演が終わった後、大橋ひろえさんにお話を伺いました。
──いわゆる放送禁止用語が飛び交う舞台ですが、出演されたキャストの方にも戸惑いはありませんでしたか?
大橋(以下略):確かに、最初は戸惑いや恥ずかしさがありました。ですが、とにかく劇中にたくさんのヴァギナに関する用語(女性器に関する日本語や英語など様々な単語)が出てきますので、だんだん慣れてきて最後は吹っ切れました(笑)
──今回の演出は、手話と朗読で行われていましたね。この2つがあわさることで、とても生き生きした舞台になっていたと思います。手話は演技に通じるものがあり、ダイナミックな表現が素晴らしかったです。
ありがとうございます。そう思っていただけるととても嬉しいです。確かに、手話は演技に近いですね。
──日本公演にあたり、劇中では日本向けにアレンジした箇所もありましたね。そんな演出にも、とても引き込まれ思わず笑ってしまいました。
そうですね。エンスラーさん(注:脚本家イヴ・エンスラー)も上演する国に合わせた表現をしたいと考えているのだと思います。アキバ風の表現はとても面白いですよね。
──最後に、女性たちのエピソード中で、ヴァギナを本当に様々な表現をしていることが心に残りました。ヴァギナは表にでていない分、インスピレーションがわくのかもしれないですね。
たしかにそうですね。普段目に触れる箇所ではないからこそ、様々な表現で語られるのかもしれません。そんなところが神秘的であり、とても面白いテーマですね。














