女社長漂流記

乗るか、反るか!? 融資が出るか分らなくて出店計画を決意せよ vol.4

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 ただのデザイナーだった私が新会社法を使って社長になり、新事業を立ち上げた。 成功者ともキャリアウーマンともほど遠く、社会の荒波を漂流し続ける女社長・実録コラム。

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お金もスケジュールも、ご利用は計画的に......わかってるんだけど。

 「融資が出たら、お店作って、お店を作るHOW TO本を出そう!」という夢のような希望から始まった、融資貰おう計画。

 せっかく法人として仕事を回しているのだもの。個人では出来ない規模の仕事にそろそろ取り組みたいじゃない。ほら、たとえば、融資を貰うとかさ〜って感じで。体験取材くらいの気持ちで始まったはずなんだけど......!


低金利で融資が降りやすいところって?


 冬にお邪魔した「事業計画セミナー」にて講師をされていた、グローバルビジネスマッチングアドバイザー(ってナンダ?)の山本さんにいろいろお話を伺って来た。

 中小企業向けの融資って、結構いろんなところがやっている。(うちみたいな従業員数5名以下の会社は小規模企業者って言うらしいけど)

 銀行でも都市銀行と地方銀行は違うし、信用金庫、信用組合、政府系の国民生活金融公庫......

 そりゃ金利が安くて借りやすいところが良いでしょってことで、山本さんに「日本政策金融公庫」を勧められた。なんでも、国から中小企業再生の資金「セーフティーネット」が流れ込んだらしい。それでなんでも「中小企業、融資バブル」なんですって! ぜひとも参加させていただきたい。

04_02.jpg 話が緊張感を帯びて来たのでめずらしい桜でも。2009年5月に写す

 いや、ね。

 いくら4月に発売した「Tシャツブランドを作る」本が調子良いからって、その流れを汲んだ「お店を作る」本を作るために、まずはお店を作るだなんて、ホントにバカげてると思う。

スケージュルを確認。やばい、時間ない。


 融資って言ったって、ていのいい借金じゃん。

 資金もなしに、自分の著書でもない企画に、なんで融資をもらってまで、本を作るためにお店を出すのか。それは......だって面白いじゃん! そう、「問題なのは面白いかどうか」なの。 誰もやらないでしょ。

 前作の本の流れを汲むのなら、「Tシャツブランド」のお店だった方がいいし、Tシャツブランドのお店なら、暑い季節のうちに出さなくちゃ。

 すでに時は6月。この長雨が終われば、夏が来てしまう。

 融資だってすぐに降りるわけじゃない。スケジュールはだいたい以下の通り。

01日目 相談・申込
↓   ー書類調査ー
07日目 面談
↓   ー審査ー
37日目 融資決定
44日目 口座振り込み

 ふむ。融資決定まで最短で44日かかるということが分った。

 ここに内装期間1ヶ月足してオープンだとすると、どんなに頑張っても9月! ......急がなくちゃ!

 今まで行って来た広告や書籍の制作とは全然違う、店舗の出店計画。(ひいては出版計画だけど)「新規事業の創業資金」として申し込むことにする。

04_03.jpg 当時月刊発行していたフリーマガジンの表紙用に撮影した写真

 いくらこちらが「融資が出たら、お店を作ってHOW TO本を出版〜」なんて、気軽に構えているからって、先方も気軽なわけではもちろんなく、必要な書類をどっさり用意していざ申込。

 日本政策金融公庫に到着し、「融資ご相談窓口」というお固い自動ドアをくぐり抜ける。「いらっしゃいませー」と言われる。そうか、ここは客商売の場所なのか。

 年もたいして変わらなさそうなお兄さんが、私の持ち込んだ書類を次々にチェックしていく。融資の申込をした「新規事業の創業資金」が「店舗の出店計画」だと分ると、お兄さんはこう言った。

 日本政策金融公庫「オープン予定の店舗を確定して来てください」

 融資が出ようが出まいが、物件を決めろ!?

 コヤナギ「え? 物件の相場が分る市場調査じゃダメですか?」
 「オープンする場所がやはり、集客見込みなどを大きく左右する部分なので確定してきてください」
 「え? 確定、ですか?」
 「はい。面談までの1週間で立地条件を元に調査いたしますので、別の物件になったということになると、審査は白紙になります。」
 「融資までに1ヶ月以上かかるのに?」
 「はい。物件を確定して、書類を揃えて、再度お越し下さい」

 なぬー! 融資が出るかどうか分らなくても、物件を確保しなくては審査の土俵に立てないなんて! 融資の話を先に進めたければ、「絶対、店を出す」って決意しなくちゃ。どうする、ああ、乗るか、反るか。反るなら今だぞ。

04_04.jpg なんか、おもしろいと思ったものに、すぐ乗るクセがある。例えそれが火の車でも。

 うーーーーーーーーーーーーん! そんなもん、乗るに決まってるじゃねーか! ......流れ的に!?

コヤナギユウ | 2010.05.30 12:00

乗るか、反るか!? 融資が出るか分らなくて出店計画を決意せよ vol.4

コヤナギユウ
77年新潟生まれ。イラストレーター、デザイナー、コピーライター、プランナー、 ディレクター、株式会社yours-store社長。21才のときアーティスト系イラストレーター として独立するも、いろいろあって挫折。その後いくつかの制作会社を経て独立。 広告・書籍・WEBなど媒体を問わず、企画から取材、執筆、編集まで行う。 2009年より出版事業を開始。2010年下北沢にショップ「yours-store」をオープン。 自社ブランドとして「complex gala.」「PAPATTO」がある。
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