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「当たり前」に「ありがとう」を言いに行こう!下水処理場に潜入

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Photo by Miss Loisy

大地震のおかげで、「当たり前」に感謝したい気持ちが湧いてきた。
そうだ、あの人に「ありがとう」を言いに行こう!

今回向かったのは下水処理施設。
絶対なくてはならないものなのに、流しっぱなしで、感謝を忘れがちな下水の謎に迫りつつ、そこで働くみなさんに「ありがとう」を何が何でも伝えたい。

そんな熱い使命を勝手に胸に秘め、作文用の原稿用紙を持って大田区へ向かった。


毎日ドーム1.2杯分の汚水!?


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到着したのは「森ヶ崎水再生センター」。
この処理施設は日本最大で、敷地面積はなんと東京ドームの9倍。253万人がトイレやお風呂、キッチンから流した生活水が集まってくるという。
そして、ここで処理されている汚水の量は、1日で東京ドーム1.2杯分! 東京ドームを満杯にしてなお溢れる汚水がたおやかに流れ着いているなんて……。オオェェ。

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第一沈殿池と反応槽の上には公園が。下水とは無関係みたいにきれいな景色



汚水が美水になるまで


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流れ着いた下水は、「沈砂池」で大きなゴミを取り除かれ、第一沈殿池へ流れ込む。
第一沈殿池をおそるおそるのぞいてみると……
臭いもそんなにしないし、思ったほど汚くない。今朝ほどトイレでさよならしたアイツに会えるかと探してはみたが、それらしきものは(当然)発見できず。ははは。



微生物くんが主役なんです


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そして、いよいよ施設の心臓部「反応槽」に潜入。
ここは空気が生あたたかくて、ちょっと酸っぱいような臭いがする。

それもそのはず。
心臓部で活躍していたのは「微生物」くんたちなのだから。
汚水をきれいにするためには、自分が想像できないような化学の力が必要だと勝手に思い込んでいなかった? 実は1ミリにも満たない「微生物」くんたちこそが、汚水を美水にしてくれている張本人だったのだ。ツリガネムシや、アメーバなど、たくさんの働く微生物くんたちが汚れを食べてきれいにしてくれているんですよ。

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むしゃむしゃ汚れを食べると、重くなって沈む。上澄みは透明に!

微生物くんが働きやすいようにぶくぶく空気を送りながら、6〜8時間かけてきれいにしてもらう。この施設全体の電気代のうち、なんと6割近くをこの泡出し器が消費とか。
ジャグジー並みの大きな泡に包まれて、働きまくるセレブ扱いの微生物くんたちが、ちょっといとおしくなってきた。
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そしてゴール!


さあ、こうして大分きれいになった水は、「第二沈殿池」を経て、「塩素接触層」へ。ここで初めて、水道の消毒にも用いられる塩素を使用し、大腸菌などを殺菌するわけね。

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水鳥が遊んでるよ。川の水よりきれいかも

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第二沈殿池でとりきれない小さな汚れは、この「高度処理施設」で砂や膜を通してろ過する徹底ぶり

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そして、ゴール! 海へ放流!



作文で感謝を表したい


タモリが赤塚不二夫の弔辞を読んだのはご存知だろうか。面白いのにジーンとくる文面に感動した人も多いはず。でも、手にしていた紙は白紙だったのだ。アドリブで、あんなにすごいスピーチをしたなんて、タモさん、あんたはやっぱりすごい人だよ。

それをまねしてみたかった。下水処理を見学して、目からウロコが落ちた気持ちを、社会科見学にはお決まりの作文にして、勝手に職員の方に感謝してみました。

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「下水処理施設を見学して」
        
私たちが毎日使う水の最終目的地を今日見学させていただいて、
毎日使っている水なのに、
知らなかったことがいっぱいあって、
とても勉強になりました。
ほんとうにありがとうございます。
そしてこれからも宜しくお願いします。

終わり


フツーだ、フツー。私の作文とてもフツー。
でも、実際に見学してみて、来る前に比べたら、感謝の気持ちは何倍にもなった。

職員さん
「断水すると、一大事とばかりに水道のありがたみを実感されるでしょう。でも、下水は使われっぱなしで、なかなか振り返ってもらえないんです。だから、今日見ていただいたように、手間も時間もかけてきれいにしているということを知ってもらえて嬉しいです。
これからも、使ったあとの水も振り返ってね(笑)」


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下水を処理し、砂濾過したした水を利用した施設内のビオトープ

「当たり前」が誰かの努力で成り立っていることを知れば、視野が広がる。そればかりか、知らない誰かに自分の毎日が守られている! と思ったら、なんてことない日常も、幸せと感謝に満ちたものになるのでは?


written by まつざきみわこ

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