ガール・ミーツ・ガール

レズビアンのクラブダンサーと週末二丁目デート! NANA × 新宿二丁目

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NANA × 新宿二丁目

 女の子とデートしながら街と人を紹介するコーナー。14回目のゲストは、新宿二丁目を代表するクラブ「ArcH(アーチ)」と、系列の「ALAMAS CAFE(アラマスカフェ)」のブッキングマネージャー&プレスを務める、レズビアンのNANA(なな)さん。

 NANAさんは、ブッキングマネージャー&プレスとして働く他、全国の様々なクラブイベントで、GOGO-GIRLやポールダンサー、DJ、イベントオーガナイザーとしても活躍する、夜の蝶。 今回は、夜の二丁目を案内してもらいながら、ぶっちゃけ恋愛トークをしてきました。


NANA × 新宿二丁目
新宿二丁目のメインストリート、仲通りの交差点で待ち合わせ。

10年前はアンダーグランドな街だった


──自己紹介をおねがいします。

 新宿二丁目にある「ArcH(アーチ)」と、系列の「ALAMAS CAFE(アラマスカフェ)」という二店舗でブッキングマネージャー兼プレスとして働いてます。

──二丁目デビューしてどれくらいになります?

 初めて二丁目に来たのが18歳の時だから、もう10年以上前。 当時はこんなに開放的な場所ではなくて、クラブやバーはあったけど、ごはんを食べれるお店なんかホントに少なかった。

 10年前はまだ、ゲイとか同性愛に対する一般的な理解が低くて、アンダーグランドな街でしたよ。 テレビにオネエタレントがよく出るようになって、だんだん変わってきたのかな。最近ではノンケ(異性愛者)の人もたくさん来るようになったし。

NANA × 新宿二丁目
今年でオープン9年目になる、「COCOLO cafe(ココロカフェ)」で、夜ごはん。

──自分がレズビアンだって自覚したのはいつですか?

 小中学生の時は、よくわからなかったかな。そういう世界があるって、知らないじゃない? だけど、なんとなく修学旅行のお風呂とかプールの時間の着替えとかはずかしいの(笑)。 どちらかというと男友達の方が多くて、ドッチボールしたりファミコンしたりビックリマンシール集めたりしてたし、 女の子っぽい遊びは出来なかったんですよね。

──初恋は覚えてますか?

 初恋としてちゃんと実感あるのは、小学校3年生の時。 仲良かった子がいたんだけど、クラス換えで別々になって、その子が新しい友達と仲良くなって、すごく悲しい気持ちになったのを覚えてる。 その子と一緒に帰りたくてしょうがなかったり。 当時はその気持ちが何なのかわからなかったけど、今考えるとそうなんだろうなって。

NANA × 新宿二丁目
NANA × 新宿二丁目
ゲイやレズビアンの人が多い印象ですが、もちろんノンケの人も気軽に入れるオシャレカフェ。

私、不感症なの!?って


──男性と付き合ったことはないんでしょうか?

 高校生のときに1回だけ、男の子と付き合いました。 高校生になると、まわりに彼氏とか出来て、そういう話になるじゃない? その時はじめて「そういえば私、男の子好きになったことないじゃん!」って思って。 私、ウブすぎる!男の子好きになってみよう!って(笑)

 そしたら、たまたまその時、私のことをいいって言ってくれた人がいて、 それが、野球部でエースでピッチャーでサウスポーで、 勉強も出来て、面白くて、後輩からも慕われてて、かなり目立ってる人だったんですよ。 「あ、この人だったらいいかな。」って(笑)。

NANA × 新宿二丁目
食べ物が美味しいことでも有名。季節によって内容が変わる「ココロプレート」。

──肩書きとしてですよね(笑)。

 まあ、その人といると楽しかったし「好きかなー?」って。 で、付き合ったんだけど、もう、セックスが苦痛でしょうがなくて。早く終わんないかなーって(苦笑)。

 初めてそういうシチュエーションになった時、できなかったんです。 全然濡れなかった。で、私「これが俗に言う不感症なんだ!私、不感症なの!?」って思って(笑)。 結局、1年半付き合ってたけど、セックスの回数は数えられる程度。 いま思うと、きっとお盛んな男子高生に対したら、生殺しですよね(笑)。それくらい大切に想われていたんだなって、いまならわかる。

NANA × 新宿二丁目
NANA × 新宿二丁目
二丁目のコンビニといえばここ「シャインマート」。店員のおばちゃんはみんなのお母さん。

──それでも気付かなかったんですね(笑)。

 その頃は、インターネットがそれほど普及してなかった時代だったから、今みたいに簡単に情報が引き出せなかったんですよ。 情報交換する場も、雑誌の最後に載ってる文通欄とか、それくらいで。 そうそう、いまだに大事にしてるんだけど、雑誌「H」で、中谷美紀とカヒミカリィがキスしてるグラビアがあって、それを見て凄い衝撃だったのを覚えてます。

──初めて女性と付き合ったのはいつ頃ですか?

 18か19歳の時。それが、高校の時の同級生なんですよ。 高校卒業してからも遊んでたメンバーのひとりで、最初は普通の友達として遊んでたんだけど。 その頃六本木のクラブでよく遊んでて、そこで偶然知り合ったDJがゲイの人で「今度二丁目でイベントやるからおいでよ。」って誘われて、その子と遊びに行ったんです。

NANA × 新宿二丁目
ここに来たらこれを買わなきゃ!という、シャインマート限定「二丁目オリジナルライター」。

ゲイとノンケとレズの三角関係(笑)


──最初に二丁目に行った時は、どんな感覚でした?

 前から行きたくてしょうがなくて、ドキドキワクワク(笑)。 で、二丁目のクラブにいって、そこのスタッフだったゲイの人にいろいろレズビアンに関する情報を教えてもらって。 レズビアン限定のクラブイベントがあると聞いて、その次回開催日には行ってましたね(笑)。 それから、そのクラブを通じて週5回くらい二丁目に通って。 ずっと、その子と一緒に行ってたんです。

 で、だんだん広がりがでてきて面白くなってきた頃に、その子が、一番はじめに出会っていろいろ教えてくれたゲイの人を好きになってて、 私は私でその子のことを好きになってて。ゲイとノンケとレズの三角関係になってたわけですよ(笑)。

NANA × 新宿二丁目
NANA × 新宿二丁目
毎週金曜日にオープンしている「DNA featuring Campy!BAR」と、ArcHの姉妹店のカフェ&バー「ALAMAS CAFE(アラマスカフェ)」のスタッフと。

──壮絶ですね(笑)。それからどうなったんですか?

 仮に、その同級生だった女の子をAちゃんとして、ゲイの人をBくんとするでしょ。 ある日、Aちゃんに「Bくんのこと好きになっちゃった。」って相談されてさ。すごいショックで。 そしたら、その数日後に、Bくんからも「実は、Aちゃんに告白されたんだけど......。」って相談をされたわけ。 最初は、「ええー!告白しちゃったんだ。」って驚いたんだけど、Bくんに「でも、自分はゲイだし、女の子好きになれないから......って断るつもり。 多分、Aちゃんが傷つくと思うから、NANAよろしくね。」って言われて。

 もう、まかせて!!!むしろありあがとう!!!みたいな(笑)。

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10年位前は、二丁目で朝方にご飯が食べれる場所はここくらいしかなかったという「クイン喫茶」。

──それは、最大のチャンスじゃないですか。

 うん。で、案の定、Aちゃんから「ふられちゃった......。」って相談されたの。凄く落ち込んじゃって。 その傷ついたところを、私がつけこんだんですよ(笑)。「でもね、わたしはずっと見てたよ。」って言って。で、付き合うことになったの!

NANA × 新宿二丁目
すれ違う人ほとんどがNANAさんの知り合い。

──すごい。付き合うことになってからは、どんな感じでした?

 お互い女の子と付き合うのがはじめてだったから、付き合い方がわからなくて。 エッチなことするより、一緒にいてたのしいって感じだった。 でも、結局Aちゃんに「好きな人(男性)ができた。」って、ふられちゃって。 Aちゃんの家は母子家庭だったこともあって、結婚したり子供産んだりして幸せな家族を築くのが夢で......。 悔しいけど、いまの日本では、女の私にそれは叶えてあげられないよね。

 でもね、いまだに覚えてる忘れられない一言を残していったわけですよ。 「でもね、女の子だったら今でもNANAが一番好き」って。複雑じゃない!?ずるいなーって。 恋愛として自分が一番になれなかったんだよね。

──ノンケの人を好きになってしまうと、辛いですね。

 次に付き合った相手は「完ビ」だったの。 「完ビ」っていわゆるレズ用語なんだけど、男性経験がない、生まれつきの「完全なレズビアン」って意味ね。 その人には、いろんなこと教えてもらった。お別れしてからもう何年も経つけど、いまでも忘れられない大切な想い出の人だなあ。

NANA × 新宿二丁目
NANA × 新宿二丁目
三丁目の方に移動して、行きつけのカフェ&バー「CONTAINER(コンテナ)」へ。

レズって美化されてるけど


──家族にはカミングアウトしたんですか?

 最初にカミングアウトしたのはお姉ちゃん。そんな驚きもせず、「そういう人いるよねー。」って、意外にもその程度だった。 親にはちゃんとカミングアウトしたことないんだけど、なんかバレてた。(笑) 自分がレズビアンだと自覚した当初から、不思議と迷いや悩みはなくて、昔から、テレビとか雑誌でレズビアンを題材とした取材の話があれば「でるでるー!」って感じで。 いままでに数々の取材を受けてきたんです。

 母親には、「あなたが幸せだったらそれでいい。」と言ってもらえてます。 彼女ができれば紹介するし、過去に母親と彼女と三人で一緒にご飯食べにも行ったし、私のゲイの友達とはメアド交換までしてますよ(笑)。 こっちが驚くほど理解してもらっているので、本当に恵まれた環境だと思って感謝しています。

NANA × 新宿二丁目
とにかくマヨネーズが好きだというNANAさん。いつも、メニューにはないマヨチャーハンをつくってもらうそう。

──いい関係ですね。でも、やっぱり結婚とか出産の事は考えます?

 30歳目前になると、まわりの女友達が焦ったように結婚したりしていくんだけど、今の私にはそういう選択肢はないな。 でもずっとそうだって決めてもない。 絶対に女の子しか好きにならないって決めてるわけじゃないし、この先何があるかわからない。 性別を超えて、純粋に「人」として大切に想えたら、男性を好きになる事もあるかもしれない。 実際に突然レズビアンからノンケになる子もいるんですよ。その逆もあるし。(笑)

 何で男の子が好きなんだろう、何で女の子がすきなんだろうって、わからないよね。 医学的や生物学的にちゃんと解明されてないけど、同性愛者の人は生まれつき先天性の人と、なにかのきっかけで目覚めちゃう後天性の人がいるんだって。 本当に嫌だったら目覚めないだろうし、元々潜在意識があって、受け入れるものがあるのかなって。きっとそれは自覚症状があるかないかに繋がるんだろうけど。

NANA × 新宿二丁目
GOGO-GIRLやポールダンサーとして活躍するNANAさんの姿。

──同じ同性愛でも、レズとゲイの違いってどんな部分なんでしょうか。

 女の子は、性的欲求より気持ちのつながりのほうが強くて、添い寝してるだけで幸せっていう人が多いかも? まー、やるコトやりますけど。(笑)

 でも、レズってどうも美化されてる傾向があって。 とくにノンケ男性から「男の子同士はダメだけど、女同士は綺麗だよね。」とかよく言われるんだけど、AVの見過ぎでしょ!って思う。 男女の恋愛と内容は全然変わらないですよ。それに女同士の恋愛だからってわからない事も多いし。 クリスマスやバレンタインで恋人にあげたい物ランキングとかよくあるでしょ? この間、レズの友達何人かと飲んでる席で「いままでもらったプレゼントで、嬉しくなかったもの何?」って話をしてて、大爆笑したのが「洗面器」(笑)。 しかも誕生日に洗面器もらったらしくて。ないよね(笑)。

NANA × 新宿二丁目
ArcHの前。この日は、国内最大級のレズビアンイベント
「DIAMOND CUTTER」が行われていました。


──NANAさんは、彼女にもらって嬉しくなかったプレゼントってあります?

 わたしは、「巾着袋」。 確かに「生理用ナプキンを入れるいいサイズのポーチがないんだよね。」とは言ったけど。 クリスマスプレゼントにそれはちょっと......。 とりあえずその場は「ありがとう」と受け取ったけど、ぶっちゃけ素直に喜べなかった。 女同士だからって全てを分かり合えるわけじゃないんだなあって(笑)。

NANA × 新宿二丁目
「DIAMOND CUTTER」の様子。

──女同士だから良いこともありますよね?

 女同士だけに限らず男同士にも言えることだけど、ノンケカップルにはない楽しみと言えば「温泉」! 女の子カップルで行く温泉。あれほど楽しいものはない。 貸切風呂とかするなら別だけど、 ノンケカップルの行く温泉って、別々にお風呂入って、何が楽しいんだろう? いつも「せっかくの旅行なのに勿体ない」って思う(笑)。

 後は、出かける前の化粧の時間も楽しい。男の人だったら「まだー?」とかなるけど、一緒に出来る。 洋服の共有もできるし、買い物で下着を一緒に選ぶのもまわりの目を気にせず楽しめる。 生理の時もお互い辛いのが身をもってわかるから、親身になれるよね。

NANA × 新宿二丁目
「ArcH」の店長と。楽しそうです(笑)。

──レズビアンをカミングアウトしてる芸能人っています?

 あまり詳しくはないけど、日本でレズビアンをカミングアウトしたことで、まっさきに思いつくのは、「東京少年」のボーカルの笹野みちるさん。 最近、海外では名立たるビックネームが続々とカミングアウトしているようだけど、それに比べると日本はまだまだ。噂のある人はたくさんいるけど。 逆に聞きたいんだけど、ノンケの人から見てそういう感じってわかる?どういうのがレズっぽい?

──むずかしいですね。ゲイっぽい人は話し口調や仕草でわかるけど......。 なんとなくだけど、バスケ部の先輩にいそうで、華奢で、胸なくて、ショートカットでみたいなイメージはあります(笑)。

 二丁目用語で、「イカホモ」って言葉があるのね。「イカにもホモ」って意味なんだけど(笑)。 「あいつ、イカホモだよねー!」とか使う。でも、「イカレズ」って言葉はないんだよね。

NANA × 新宿二丁目
NANAさんがオーガナイザーとして開催しているイベントのフライヤー。

──最後に何か伝えたいことがあれば。

 二丁目がどんどんオープンな場所に変化しつつあるのに対し、レズビアンカルチャーにおいてはどちらかと言うとまだまだ保守的というか閉鎖的なイメージがあります。 世間体で顔出しNGの人が多いのも事実だし。 同性愛を世に理解してもらおう!なんて革命をしたいとかは思わないけど、これもひとつの恋愛のカタチなんだと伝えたいとは思いますね。 それに、同性を好きになって誰にも言えず悩んでる人がいるとして、自分がこうしてメディアに出ることで、「こういう人もいるんだ」って、少しでもカミングアウトができる環境変化のきっかけになれれば嬉しいです。

──ありがとうございました。

written by トミモトリエ

撮影協力


COCOLO cafe(ココロカフェ)
住所:東京都新宿区新宿 2-14-6 早川屋ビル 1F
TEL :03-5366-9899
営業時間:[月~木]17:00~05:00 [金]17:00~07:00 [土]15:00~07:00 [日祝]15:00~04:00

DNA
住所:東京都新宿区新宿2-13-10 武蔵野ビル1F
TEL :03-3341-4445
営業時間:15:00~5:00

ALAMAS CAFE(アラマスカフェ)
住所:東京都新宿区新宿 2-12-1 1F
TEL :03-6914-9215
営業時間:[月~木]18:00~02:00 [金・土]18:00~05:00 [日]15:00~00:00

CONTAINER(コンテナ)
住所:東京都新宿区新宿3-8-5 中川ビル 3F
TEL :03-6457-7526
営業時間:[火~木・日]16:00~25:00 [金・土]16:00~27:00

ArcH
住所:東京都新宿区新宿2-14-6 第2早川屋ビルB1
TEL :03-3352-6297

DIAMOND CUTTER
毎月第一金曜日@ArcHにて開催
NANA

NANA(なな)

9月9日生まれ、AB型。新宿2丁目「ArcH」「ALAMAS CAFE」のブッキングマネージャー&プレスを務めるレズビアン。 GOGO-GIRLやポールダンサー、イベントオーガナイザー、DJ、ラジオパーソナリティ、ライター、モデルとしても活躍する。 有言実行が人生のモットー。好きなギャンブルは「人生」。

新宿2丁目の中心で、愛を叫ぶ。

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