ガール・ミーツ・ガール

女子19人ビッグバンドのリーダーと雨の日デート 岡村トモ子 × 高田馬場

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岡村トモ子×高田馬場

 女の子とデートしながら街と人を紹介するコーナー、12回目のゲストは、女子19人のラテンビッグバンド「たをやめOrquesta!!!」のリーダーであり、サックスプレイヤーの岡村トモ子さんです。

 岡村さんは、バンド活動の他に、パーティの営業演奏やレコーディング・ライブのサポート、有名アーティストのPVへの参加、個人でサックスレッスンなど行い、音楽だけで生活しているプロのミュージシャン。 今回は、あいにくの雨の中、大学生時代から7年間住んでいるという高田馬場を案内してもらいました。

取材:トミモトリエ


岡村トモ子×高田馬場
この日はあいにくの雨、赤い傘をさして現れた岡村トモ子さん

本当はファッションデザイナーになりたかった


──岡村さんは、高田馬場に7年住んでいるんですよね?

 東京来て8年、高田馬場住んで7年ですね。出身は山口県下関なんですが、大学が早稲田だったので、近くの高田馬場を選びました。

 本当は、東京の服飾専門学校に行きたかったんですが、母親に「東京にいくなら大学進学しないとだめ!」と言われて......、 まずは、東京に出てくるために、早稲田を受けたんです。

──それじゃあ、元々は服飾関係を目指していたんですか?

 アパレルデザイナーなりたかったんです。だから、早稲田に通いながら、文化服装学院の夜間に通っていました。 早稲田でも服飾のサークル入って、ファッションショーをやったりしてましたよ。 文化服装学院は2年くらい通って、パタンナーの資格も取りました。

岡村トモ子×高田馬場
選挙の投票会場に使われるという戸塚第三幼稚園の前

──音楽をはじめたのはいつ頃なんでしょうか?

 中学生のときは吹奏楽部で、楽器は昔からやってたんです。 服飾の勉強しながら、大学1年生の時にバンドをはじめて、3年生のときにはジャズの師匠について、音楽活動もけっこう忙しかったんです。せっかくやるならちゃんとやりたかったので。

岡村トモ子×高田馬場
岡村トモ子×高田馬場
外国人のお客さんが多い、閑静な裏通りにある「Ben's Cafe(ベンズカフェ)」でお茶を飲みながらお話

──両立が大変そうですね。就職はどうしたんですか?

 一応、就職活動したときに、アパレル系の仕事を探しました。 でも、やっぱり夜間ではなく、ちゃんと専門学校を出てないと、専門職につけないんですよね。 受かったところもあったんですが、「なんか違う」と思って、就職をやめちゃいました。

岡村トモ子×高田馬場
カフェを出て、別の場所で食事をすることに

自他共に認める箱入り娘


──大学卒業後は何をしていたんですか?

 卒業して1年は、ヨガのスタジオで、事務作業のOLしてました(笑)。 学生の頃アルバイトしていたので、卒業してすぐに契約社員として雇ってもらえたんです。

 その会社は、厳しくないけどきっちりした会社で、 1年間、朝9時から6時まで普通に働いていたんですけど、なんか違うなと(笑)。 楽器する時間も減っていっちゃたし、抑圧されてる感じがして、自分はこんな感じじゃないなと思って、辞めちゃいました。

岡村トモ子×高田馬場
ジャズ・パーティやセッションなども行われるカフェレストラン「cafe cotton club(カフェ コットンクラブ)」

──どのへんが違うなと思ったんでしょう。

 その頃はもう、アパレルの仕事よりも、音楽だけでご飯を食べてる状況になりたいと思って。 まずは辞めることからはじめて、楽器を演奏してお金がもらえる仕事を探しました。 そうしたら、新宿のジャズクラブで、ステージの仕事を見つけて......。

──具体的にどんな仕事なんですか?

 ピアノの人が常駐で居て、あとはウッドベースの人とサックスが交代で入ったり 一緒に入ったり、2~3人でステージに立って演奏する仕事です。 演奏するのは、大体ジャズのスタンダード。たまに、客層によって、オールデイズとかリクエスト受けたものを演奏したりもしました。

岡村トモ子×高田馬場
岡村トモ子×高田馬場
パスタやピザ、地中海料理ベースの料理がおいしい

──それだけで生活できるほど稼げたんでしょうか?

 最初は厳しかったですね。親にも反対されて、心配されました。泣かれました(笑)。私、自他共に認める箱入り娘なんで(笑)。 あやしい店ではなかったんですが、新宿で働くとか、お酒を出すような店で働くこと自体ありえないみたいな。

 自分にとっても、カルチャーショックが多かったですね。でも、すごくいい経験になったと思います。おかげで、パーティーで生演奏をお願いされることもあったし、つながりがたくさん出来たので。

──今もそのお店で働いているんですか?

 今も、たまに入ったりするんですが、最近はレコーディングのサポートでスタジオに入ったり、サックスレッスンをして人に教える仕事の方がメインですね。

岡村トモ子×高田馬場
「ここもおすすめ!」と教えてくれたのは、焼き鳥・串焼きが有名な「鳥やす」

女子19人のビックバンドを


──女子19人のビックバンドをやっているそうですが

 2008年から、「たをやめOrquesta!!!」という女性だけのビックバンドをはじめて、今はメンバーが19人います。 その前に、「トロピコラウンジ」というオーセンティックスカのバンドをやっていたんですが、そっちは今活動休止中なんです。

岡村トモ子×高田馬場
古いビルも多い高田馬場、

──「たをやめ」をはじめたきっかけは?

 一番最初は、私の師匠に「自分のビックバンドをつくるから、お前もバンドつくって一緒に旗揚げ公演やろう。」って言われたんですよ。それで、ライブの日取りまで決められて、あと3ヶ月でどうしようって考えていた時、最初に声をかけたのが女子だったんです。 それが2008年の夏でした。

 私、実はコンプレックスがあって、自分の女の子の部分というか、ナヨっとした中途半端なところが嫌いで、女子も苦手でした。 女子バンドへの偏見があったんです。でも、自分なりの見せかたで、面白い女の子と面白いことをやれば違うのかなと思って。自分なりの挑戦でした。

たをやめ
個性豊かな19人の女子が集まるたをやめOrquesta!!!

──なるほど。でも実際やってみて、まとめるの大変じゃありませんか?

 自分では、あまり大変だと思ったことはなくて、これ言わなきゃとかあれやらなきゃって、 嫌なことはあるんですが、そんなにマイナスなイメージはなかったんです。 でも、実は、立ち上げてすぐに円形脱毛症になって(笑)。 自分が気付かないところでストレスたまってたようです......。
でも、刺激になるし、楽しいです。

岡村トモ子×高田馬場
高田の馬場は、手塚プロダクション本社があり、アトム誕生の地としても知られているため、駅前にアトムの壁画がある

──平均年齢は何歳くらいなんですか?

 ちょうどわたしが25歳で、真ん中くらいですね。20歳から30歳までいるので、先輩方にはいつもサポートしてもらってます。 わたしはひとつのことやるとイッパイイッパイになっちゃうので「これはやっといてあげるよ。」って言ってもらえたり。

たをやめ
2009年渋谷JZbratで行われたライブの様子

──どんな人が集まってるんででしょうか?

 もちろんプロミュージシャンも多数、他にはウェブ関係、飲食業、出版・テレビ関係で働いてる人もいるし、学生も2~3人います。生活環境は様々ですが、みんな共通して音楽の時間をたっぷりとれるように環境整備してます。正社員の人は少ないかもしれないですね。

 今は19人ですが、立ち上げてから1年の間に、けっこうメンバーの入れ替えがあって、今やっと落ち着いた感じです。 メンバーが辞めていっちゃうっていうのも悲しかったりするんですけど。

岡村トモ子×高田馬場
この日は、夜にバンドの練習があるというので、スタジオにもおじゃまさせてもらいました

おじさんの名前が入っていたら、台無し(笑)


──ライブや練習でスケジュール合わせるの大変じゃないですか?

 大所帯なんで、4ヶ月か3ヶ月前にスケジュール決めちゃいます。でも、どうしても出れないって場合は、サポートを頼んだりしてます。 女性ミュージシャンのネットワークがどんどん広がっているので、サポートしてくれる人もすぐ見つかるんですよ。だんだん、ハロプロみたいになってて、そのうち人材派遣の会社でも出来るんじゃないかと(笑)。

岡村トモ子×高田馬場
岡村トモ子×高田馬場
メンバーが揃うとスタジオの中はギュウギュウに

──バンドとして、一番大事にしたいっていうのはどういうところでしょうか?

 見せかたには敏感になってますね。プロデュースしたいって言ってくれる人もけっこういるんですよ。お金になるから。でも、そんなことしたら、たをやめの良さがなくなっちゃう。 だから、絶対「無所属」でいきたいと思っています。少なくとも女性と一緒にやっていたい。 例えば、CDのクレジットに、監督とかプロデュースとか、おじさんの名前が一人でも入っていたら、台無し(笑)。その瞬間に偏見を持ってしまうと思うんです。

岡村トモ子×高田馬場
女子だらけの練習風景

──今後の野望を教えて下さい。

 自分たちの盛り上げたいミュージックシーンっていうのは、やっぱりブラスのシーン。 音大や大学の学生ビックバンド上がりで、演奏が上手い人たちは、スタジオミュージシャンになったりして、仕事として活躍していても、私から見ると、上手いけど面白くないって思えるんです。私は、プロミュージシャンとしてスタジオワークもするので、もちろん上手くなるための努力は怠りませんが...。でもそれ以上に、下手でも上手でも、とにかくお客さんと一体になってライブを盛り上げる人たちが好きなので、自分たちもそうでありたいし、楽しみながら、ブラスのシーンを盛り上げていけたらなと思います。

──ありがとうございました。

たをやめOrquesta!!!ライブスケジュール

2010年4月8日(木)
吉祥寺Star Pine's Cafe
2010年5月2日(日)
渋谷JZ brat
2010年6月18日(金)
代官山LOOP
※詳細はたをやめOrquesta!!!公式ホームページ

撮影協力

Ben's Cafe(ベンズカフェ)
住所:東京都新宿区高田馬場1-29-21
TEL :03-3202-2445
営業時間:[月~木・日] 11:30~23:30 [金・土] 11:30~翌0:30

cafe cotton club(カフェ コットンクラブ)
住所:東京都新宿区高田馬場1-17-14 B1F
TEL :03-3207-3369
営業時間:18:00~翌5:00

GATEWAY STUDIO(ゲートウェイスタジオ)
住所:東京都新宿区高田馬場1-28-6和光ビルB棟
TEL :03-3200-9997
営業時間:10:00~翌3:00

岡村トモ子

岡村トモ子

1984年1月23日山口県下関市生まれ。サックスプレイヤー。 早稲田大学 第一文学部(総合人文学科 美術史学専修)卒業。 向井志門氏(オーサカ=モノレール)にジャズ、音楽理論を師事。作曲、編曲、ホーンアレンジを独学。 2004年にインストラテンバンド「Tropico Lounge」の前身バンドを結成。 2008年から、女子のみによるラテンビッグバンド「たをやめOrquesta!!!」を主催し、作曲・アレンジも兼任する。 パーティ等での営業演やレコーディング・ライブサ奏ポートの他都内にて、サックスレッスン活動などを行う。

岡村トモ子公式ホームページ
たをやめOrquesta

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